みなさんこんにちは、リハノワのかわむーです!
今回は、株式会社mediVRが開発した「mediVRカグラ」でリハビリに励む、鎌込はると君と母の江理さんをご紹介します。
生まれてすぐに脳性麻痺と診断されたはると君は、2021年9月からmediVRカグラを使用したリハビリを開始。歩行困難な状態からスタートし、わずか1ヶ月で装具なしで杖歩行が可能に。さらに半年後の卒業式では、装具なしで自力歩行を披露するまでに良くなりました。
本記事では、はると君と母・江理さんのこれまでの歩みやmediVRでのリハビリを通して感じたことなど、母の江理さんにお話を伺いました。
これまでの歩み
鎌込 江理(かまごめ・えり)さん
埼玉県出身。3児の母。次男は低体重で生まれ脳性麻痺と診断された。2021年9月、YouTubeでmediVRカグラを知り問い合わせたことをきっかけに次男のリハビリ開始、サポートを行う。2022年2月株式会社mediVRに入社し、現在は管理事務に従事。
江理さんとはると君のこれまでの歩みについて教えて下さい。
双子の弟として生まれたはるとは、現在12歳・中学1年生です。
小さく生まれ、検診で指摘をうけて病院を受診し「脳性麻痺」と診断されました。
日常生活では車椅子を使用しており、立ったり歩いたりする練習の時には装具を使用します。リハビリは1歳の頃から週に1回、欠かさず病院に通っています。病院では、マッサージやストレッチ、介助をしてもらいながら立位歩行練習を行います。
2021年の9月に、mediVRカグラと出会ったことがきっかけで病院のリハビリは卒業。現在は、mediVRカグラでのリハビリを自宅で継続しています。
これまでの通院リハビリからmediVRでのリハビリに変更したのには、どんな想いがあったのでしょうか。
はるとが「自分の力で歩けるようになってほしい」「もっと良くなってほしい」と、私はこれまでずっと願ってきました。
しかし、このリハビリをやったら歩けるようになる、といった希望の持てるものは少なく、この年齢でこれくらいしか出来ないからこの治療法だね、といった形で、一般的なレールにのったまま年数だけが経過していきました。
「現状維持が精一杯ですね」と言われる度に、「本当にそうなの!?」「もっとよくなる手段はないの!?」 と、悶々とすることもありました。
通院リハビリの時間には当然限りもあるので、子どもが嫌がって泣いた日は、せっかく連れて行っても何もできずに終わることも少なくありません。
そのような状況から、このままだと歩くのは無理かもしれない、と諦めそうになる時もありました。しかし、「せめて杖で歩けるようになったら…」という希望は持ち続けていました。
そんな時に出会ったのが、mediVRです。
mediVRとの出会い
江理さんが「mediVR」を知ったきっかけは何だったのですか。
たまたまYouTubeを見ていた時に、mediVRが紹介されていたんです。
以前からチャンネル登録していた方の番組に、mediVR代表の原先生がゲストとして登場しました。動画の中で、原先生はmediVRカグラの説明やその効果についてお話をされていたのですが、実際のユーザーの変化にとてもびっくりしました。
「リハビリ前後でこんなにも違いが出るんだ…!試してみたい…!」と思い、すぐにホームページから問い合わせました。それが、2021年の9月のことです。
当時、リハビリテーションセンターは大阪にしかありませんでしたが、2022年に東京に支店ができることが決まっていました。埼玉在住のため、東京支店ができるのを待ちます、というお話をしました。
しかし、東京支店ができるまでまだ期間もあるし、埼玉から東京まで通うのは厳しいだろうということで、mediVRでのリハビリを自宅で行うことになったのです。
数日後、mediVRカグラの一式が収納されたスーツケースが自宅に届き、原先生やセラピストの方々が自宅まで訪問してくださいました。
早速、mediVRカグラでのリハビリを息子に試しました。1回で効果は分からなかったものの「なんか良くなりそう…!」ということで、そのまま使用を継続することになりました。
継続にあたっては、機器を私が操作しなければならないので、その説明をスタッフの方から受けました。操作は簡単ですよと言ってもらうものの、私に使いこなせるのか正直不安はありました。
しかし、実際にリハビリする際はセラピストの方がオンラインで丁寧にサポートしてくれるので、安心して使い続けることができています。
VRリハビリと可能性
リハビリ時は、mediVRの方がオンラインでサポートしてくれるのですね!実際のリハビリの様子についても教えてもらってよろしいでしょうか。
mediVRのセラピストの方には、機械の立ち上げや操作全般をサポートしていただきました。
本人に合わせたリハビリを実施するためには機械の設定がかなり重要になるのですが、そのあたりも丁寧にサポートして下さいます。
毎回ZOOMにつないでオンラインでのサポートをいただきながら、1回のリハビリ時間は20分、それをはじめは週5回、その後週3回で継続しました。
リハビリ時間がどうしても夕方以降になることもあったのですが、そんなときも時間外で対応していただきました。スタッフの皆さんには感謝しかありません。
mediVRでのリハビリをはじめて、はると君にどのような変化がありましたか?
ゲームのような感覚でリハビリが実施できるため、自主的に取り組むようになりました。
また、ゲームのなかで的に当たったらセラピストの方に褒めてもらえるので、それがやる気に繋がっているように感じます。1回のリーチで褒められるので、本人も嬉しいんでしょうね。とても笑顔になるんです。
これまでは、できないことが目立っていたのかもしれません。リハビリを嫌がって涙を流すこともありましたが、これならば継続できそうだと思いました。
「歩けるようになるよ!」とセラピストの方が言ってくださったことで、息子も私も素直にのっちゃって(笑)
mediVRカグラでのリハビリをはじめて、最初の目標には「長下肢装具+杖で歩行すること」を設定しました。
しかし、なんとわずか1か月で装具なしで杖を使って歩けるようになったんです。もちろん、最初はまだ弱々しい歩き方で、数十歩で崩れ落ちるようなレベルでした。でも、これにはただただ驚きました。
そこからは、目標を「小学校の卒業式で杖は使ってもいいから、自分の足でしっかりと卒業証書をうけとる」に上方修正し、リハビリを継続しました。
徐々に歩き方も安定してきて、なんとmediVRカグラでのリハビリを開始して半年で、その目標もクリアしたのでした。
新たな目標に向けて
生まれてから一度も装具なしで自力歩行したことがなかったはると君が、まさかリハビリを開始してわずか半年で目標を達成するとは…!本当に素晴らしいですね。
週3〜5回のリハビリを継続するためにサポートされた江理さんやスタッフの方も素晴らしいです。
現在、新たに目標とされていることはありますか?
今は、「装具も杖もなしで歩くこと」そして「走れること」を目標にしています。
自由に動けるようになって、「友達と普通に遊びたい」とはるとは話します。
今はまだ親がいないと遊べないので、双子の兄の通う地域の学校のお友達と遊びにいけるようになると良いなと私も思っています。
素敵な目標ですね…! はると君なら、必ずや達成するのだろうと思いました!
メッセージ
最後に、同じようにリハビリに励む当事者の方に向けてメッセージがあればお願いします。
どんなリハビリも同じかもしれませんが、mediVRカグラでのリハビリも「継続」することは大切になってきます。
続けた先には大きな変化があるので、mediVRというリハビリを視野に入れていただけると嬉しいです。
ゲームをしていたら動けるようになった、という世界観はぜひ色んな方に感じていただきたいです。頑張って辛い思いをするのがリハビリ、というこれまでのイメージが覆されるかもしれません。
私たちの場合は、集中的に励んだこともありとても効果がでました。ハマる人にはちゃんと効果がでるリハビリなのだと思います。
新しいことをするには、どうしても不安があり勇気もいりますよね。私もそうでした。でも、現実を変えられるのは自分しかいません。治すと決めたら、あとは行動あるのみです。
江理さん、勇気のでる素敵なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
これまでの課題感も含めたリアルな声や新たな挑戦を続ける鎌込親子の姿に、元気づけられた人はきっと多くいると思います!
「自分とは違う世界の話だ」と思う方もいると思います。しかし、江理さんがおっしゃられていたように、現実を変えられるのは自分だけです。VRリハビリを選択肢の一つとして、誰もが諦めることなく可能性に挑戦できる世界になってほしいと感じました。
mediVRでは無料体験からできるそうなので、気になる方はお問い合わせいただければと思います。
これからも、新たな目標にむかって前進し続ける鎌込親子のご活躍を心から応援しております!
本日は、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
<mediVR関連記事>
・mediVRリハビリテーションセンター東京
・mediVRカグラ_製品紹介
・セラピストの声
ぜひ合わせてご覧ください。
写真提供:ひろし(カメラマン/理学療法士)
以上、本記事では「mediVRカグラ」でリハビリに励む、鎌込はると君と母の江理さんを紹介させていただきました。
一人でも多くの方に、鎌込はると君と母の江理さんの魅力と素敵な想いがお届けできれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともリハノワをよろしくお願いいたします!
かわむーでした。
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