みなさんこんにちは、リハノワのかわむーです!
今回は、神奈川県厚木市にある「東名厚木病院」さんを取材しました。
東名厚木病院は、2020年に神奈川県央医療圏初の「神奈川県がん診療連携指定病院」に指定され、がん治療とリハビリテーションに力をいれています。
今回は、がんのリハビリテーションにフォーカスを当て、お話を伺いました。
東名厚木病院
1981年に開設された東名厚木病院は、神奈川県厚木市を拠点に「救急医療」と「がん治療」を中心とした医療を展開している総合病院です。急性期一般病床、HCU、地域包括ケア病床、緩和ケア病床合わせて282床を有しています。
放射線治療開始や化学療法センター開設を経て、2020年に神奈川県央医療圏初の「神奈川県がん診療連携指定病院」に指定されました。現在は、がん治療とともに「がんのリハビリテーション」にも力をいれています。
リハビリテーション科
リハビリテーション室は、1号館の2階にあります。スタッフは全員で25名。理学療法士18名、作業療法士5名、言語聴覚士2名が在籍しています。(2023年3月現在)
人数の多い理学療法士はチーム制で動いています(急性期病棟チーム2つ、地域包括ケアチーム1つ)。急性期病棟では、整形外科、脳神経外科、神経内科、消化器内科、循環器内科に入院する患者さんを主に担当しています。
リハビリは、2階のリハビリ室で行うこともあれば、病棟で行うこともあります。
その他、多職種が連携した摂食嚥下チーム、NST委員会、褥瘡ケアチーム、がんチーム、呼吸療法チーム、肺塞栓予防対策チーム、緩和ケアチーム、せん妄・認知症ケアチーム、糖尿病多職種連携チームなど、チーム医療の一員としても活動しています。
がんリハビリテーション
対象
がんの診断を受け、入院中の方
・手術を予定しているまたは手術を行った方
・骨髄抑制を来しうる化学療法を行う予定または行った方
・放射線療法を行う予定または行った方
・緩和ケアを目的とした治療を行っている進行がん又は末期がん方であり、症状の増悪により入院している間に在宅復帰を目的としたリハビリテーションが必要な方
など
内容
◆ 手術後のリハビリ
期間:
1〜2週間程度(手術前からリハビリ開始となります)
内容:
・離床(寝たきりにならないように、身体を起こす、座る、立つ、歩くなど)
・自転車エルゴメーターでの運動
・階段昇降練習
など
◆ 終末期(緩和ケア)のリハビリ
・最期の時間を家で過ごすための調整
※東名厚木病院の緩和ケアでは、対象者の状態に応じてリハビリが関わります
評価
◆ 手術前後の身体機能評価
消化器がんなどの周術期の患者さんは、サルコペニア(筋肉の量が減少していく老化現象)があると、手術後に感染症をおこしやすく入院期間が長引くことがあります。そのため、サルコペニアの評価として以下を実施します。
・5回立ち上がりテスト
・歩行速度
・握力
など
◆ がんに特化した評価
・PS(Performance status):患者さんが日常生活などをどの程度できるかという全身状態の評価スケール
◆ 緩和ケアの評価
・PPI(Palliative Prognostic Index):予後予測の指標で、項目は浮腫、経口摂取量、呼吸苦など
メンバー
がんのリハビリテーションは、特別な講習会(がんのリハビリテーション研修)を受講したスタッフでなければ算定することができません。東名厚木病院では、セラピスト3名体制で実施しています。(2023年3月現在)
キャンサーボード
キャンサーボードとは、がん診療において、手術、薬物化学療法、放射線治療、緩和ケア等に携わる専門的な知識および技能を有する医師やその他の専門医師、看護師および医療スタッフ等が集まり行うカンファレンス(会議)のことを指します。
がん患者さんの症状や状態、治療方針等を検討するために意見交換や情報共有をおこないます。
キャンサーボードを設置し、定期的開催することは、がん診療連携拠点病院の指定要件に含まれています。
東名厚木病院では、単独の診療科では判断が難しい症例を中心に、診断や治療方針等の検討・確認を行い、診療科や職種の枠を超えて意見交換を行います。患者さんに適切ながん治療を提供し、診療の質向上を目指します。
患者さんの声
東名厚木病院で、食道がんに対する化学放射線療法とリハビリテーションを行っている沼田さんにお話を伺いました。
アクセス
◆ 自動車の場合
・東名厚木インターから3分
・国道246号からは、[森の里入口] 交差点を曲がる
・国道129号からは、[船子北谷] の信号を曲がる
・平塚方面からは、東名高速道路手前の信号を曲がる
◆ 路線バスの場合
・「船子バス停」より徒歩3分
・小田急線 本厚木駅下車 厚木バスセンター厚43系統「森の里」行き
・小田急線 愛甲石田駅下車 愛20系統「毛利台団地」行き
◆ 無料バスの場合
各路線の詳細と時刻表はこちら
施設概要
■運営
社会医療法人社団 三思会
■ 開設
1981年6月1日
■病床数
282床
急性期一般入院料1(7:1) 200床
ハイケアユニット 8床
地域包括ケア病床 60床
緩和ケア病床 14床
■ 診療科:
内科 循環器内科 消化器内科 呼吸器内科 腎臓内科 糖尿病・代謝内科 人工透析内科 外科 消化器外科 乳腺外科 血管外科 呼吸器外科 整形外科 形成外科 脳神経外科 救急科 泌尿器科 麻酔科 リハビリテーション科 放射線科 放射線診断科 放射線治療科 緩和ケア内科
■ 病院の理念
地域に信頼される病院
患者に愛される病院
誇りと責任を持てる病院
■ 所在地
〒243-8571
神奈川県厚木市船子232
TEL 046-229-1771
FAX 046-228-0396
<関連記事・情報>
・患者さんの声
・理学療法士・古谷直弘さん
・求人情報
ぜひ合わせて御覧ください。
以上、神奈川県厚木市にある「東名厚木病院」さんを紹介させていただきました。
一人でも多くの方に、東名厚木病院さんの素敵な想いと魅力がお届けできれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともリハノワをよろしくお願いいたします!
かわむーでした。
撮影:ひろし
この取材は、施設から同意を得て行なっています。本投稿に使用されている写真の転載は固くお断りいたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
リハノワは、株式会社HAPROT・その他パートナー企業、個人サポーター、読者の皆さまの応援のもと活動しています。皆さまからのご支援・ご声援お待ちしております。
※取材先や取材内容はリハノワ独自の基準で選定しています。リンク先の企業と記事に直接の関わりはありません。
コメント