みなさんこんにちは、リハノワのかわむーです!
今回は、広島県福山市にある暮らしのデイサービスねっこさんに伺い、リハビリに励まれているKさんにお話を伺いました。
本記事では、Kさんのこれまでの歩みや、ねっこに通われたきっかけ、活動の様子について紹介します。
※ 「暮らしのデイサービスねっこ」の記事はこちら
Kさんの歩み
◆ Kさん(80歳代)
60代の頃に肺気腫の診断を受け、急性肺炎を契機に在宅酸素療法(HOT)を開始した。2023年2月に1度目、3月に2度目の敗血症による入院を経験。リハビリ病院へ転院するも状態が改善せず早期に退院した。2023年9月に長女の住む広島県福山市へ移住。現在は、娘宅で暮らしながら週6日デイサービスに通いリハビリに励む。
はじめに、Kのさんのこれまでの歩みについて教えてください。
私は愛媛県西条市で生まれました。4人兄弟の末っ子で、唯一の男子だったこともあり、可愛がられながら自由奔放に育ちました。
学校を出てからは家具づくりを学ぶため、大阪の家具屋さんで修行をしました。そこで3年ほど、洋服ダンスや下駄箱、チェアなどの洋家具づくりに取り組みます。その後は、デパートやお店の陳列ケース作りを学ぶために別のお店で修行をおこないました。店舗の設計についても学び、3年ほどで企画から設計までトータルプロデュースができるようになりました。
父親が他界したのをきかっけに、一旦は愛媛に戻って仕事をしましたが、35歳で広島へ行きました。当時、日本は経済的に成長を遂げていた時代です。45歳のときに大手企業からお声がけをいただき、退職までの17年間、企画や建築設計に携わらせてもらいました。
私のポリシーは「ステップアップ」です。常に成長することを信念におき、定年まで仕事を頑張ってきました。
リハビリ生活のはじまり
現在、娘様のいる福山市で生活をされているKさんですが、生活が変わることになったきっかけについて、お伺いしてもよろしいでしょうか。
仕事を退職した頃に、肺気腫(慢性閉塞性肺疾患の一種で、肺の細胞の壁が長い年月をかけて徐々に壊れていく病気)と診断されました。少しずつ体力も落ちていき、急性肺炎を契機に鼻の酸素(在宅酸素療法)もはじまりました。
その後は元気に過ごしていたのですが、2023年のはじめに敗血症を起こして入院してしまったのです。リハビリ病院に転院してからは、リハビリで運動する、風呂へ入る、食事をするなど、いろいろとやることはあるのですが、食がまったく進まず、動く気がしなくなりました。
元気が出なくて、ほぼ寝たきり状態となってしまいました。
身体が思うように動かせないことに加え、環境変化などによる精神的な辛さもあったかと思います。食べられないと、動こうという意欲もでてきませんよね。かなり辛い状況だったかと思います。
そうなんです。そのため、病院に無理をいって早めに退院させてもらいました。でも、家に帰っても以前のようには動けず、食欲もなく、1日1食が食べられるかどうかという状況でした。
娘から「一緒に住まないか」と声をかけてもらい、2023年の9月に娘のいる福山市に移り住みました。その頃から、少しずつ元気が出てきたように思います。
現在は、娘が見つけてきてくれた2箇所のデイサービスに日替わりで毎日通っています。
「暮らしのデイサービスねっこ」には通って半年くらいが経ちますが、2024年の1月からは家内も一緒に通っています。ふたり一緒の時間が過ごせて嬉しいです。
ねっこで過ごす豊かな時間
奥様も一緒に通われるようになったとのことですが、暮らしのデイサービスねっこは、どういったところが良いですか? ねっこでの過ごし方についても教えてください。
暮らしのデイサービスねっこは、アットホームなところがいいですね。
施設では、いつもジャズや演歌などのミュージックがかかっています。ごはんも、自分たちの畑で育てた野菜やお米を使っているから本当においしい。あとは、近くの田んぼの周りを歩けるのもいいですね。車もこないし。里山歩きは気持ちいいと思います。
たまに外にテントを張って、そこで日向ぼっこをしたりお茶をしたりしながらジャズを聴きます。そういういった豊かな時間を過ごせるのがいいですよね。
特に何をするでもないですが、その日の気分に合わせてできることをしています。
娘様からも、Kさんはねっこに通うようになってかなり元気になったと伺いました。自然栽培の食事でしっかりと栄養をとり、自然にも触れながらご自身にあった時間を過ごせるのが良いのでしょうね。
自分の人生を生きる
日々を過ごす中で、Kさんがいま、大切にしていることがあれば教えて下さい。
介護が必要になって、いろいろと自由が効かないことも増えました。とびきり楽しいことも、今はそんなにありません。だけど、私も自分なりの個性をもっているから、自分中心の考えになりすぎない範囲で、自分がやりたいように過ごすことが何より大切だと思っています。
いろんな過ごし方ができる、選択肢がある。そんな安心できる家のような場所は、とても居心地がいいです。近くにこんな場所があるのはありがたいですね。
現役時代はバリバリと仕事をして、日本の高度経済成長期を支えてくださっていたKさん。
いまは病気などの影響で思うようにいかないこともあるかもしれませんが、日々の豊かさや日常に目を向けて、自分らしく過ごされているのがとても素敵だと感じました。
これからもリハノワは、リハビリに励まれるKさんをずっと応援しております。
本日は、貴重な声をお聞かせいただきありがとうございました。
<関連記事>
・暮らしのデイサービスねっこ紹介記事
・ねっこ代表・石本貴徳さん
ぜひ合わせてご覧ください。
撮影:山本夏希
以上、今回は広島県福山市にある暮らしのデイサービスに通われているKさんにお話を伺いました。
ひとりでも多くの方に、Kさんの素敵な想いと魅力がお届けできれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともリハノワをよろしくお願いいたします!
かわむーでした。
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