みなさんこんにちは、リハノワのかわむーです!
今回は、大阪府枚方市にある「川口脳神経外科リハビリクリニック」さんに伺いました。
同院のリハビリテーション科では、外来・通所・訪問リハビリテーションに加え、2023年からは企業に向けた「健康経営」の取り組みもスタートしています。
この記事では、健康経営にフォーカスをあて、プログラムの内容や現場のリアルな声をご紹介します。
川口脳神経外科リハビリクリニック

大阪府枚方市にある川口脳神経外科リハビリクリニックのリハビリテーション科では、外来・通所・訪問を通して、その人の状態に合わせた切れ目のないリハビリテーションを提供しています。
対象疾患は、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患をはじめ、パーキンソン病や整形外科疾患など幅広く対応。スタッフは、理学療法士(PT)11名、作業療法士(OT)2名、言語聴覚士(ST)2名に加えて、公認心理師(CP)や管理栄養士(RD)が在籍し(2025年取材時)、多職種が連携しながら、患者さんや利用者さんの身体・こころ・生活を包括的にサポートしています。
臨床研究にも積極的で、重心動揺計や活動量計など、さまざまな機器を用いて症状や動作の変化を客観的に捉えながら、リハビリテーションに活かす取り組みが進められています。



健康経営プログラム


ここからは、2023年4月に開始された「健康経営プログラム」について、立ち上げから携わってきた理学療法士の金さんにお話を伺っていきたいと思います。今回は特別に、企業での実施の様子も見学させていただきました。
プログラムの内容や企業さんのリアルな声、プログラム導入までの流れをお伝えします。
※本プログラムは企業向けの公的保険外サービスとして提供されています。
プログラム内容

健康経営とは、「従業員の健康に配慮することが結果的に企業の成果につながる」という考え方で、企業が従業員の健康管理を経営的視点で捉え、戦略的に実践する取り組みのことを指します。
川口脳神経外科リハビリクリニックの「健康経営プログラム」では、理学療法士をはじめ、管理栄養士、公認心理師、医師などの医療職が連携しながら、企業の現場に入って支援を行っています。働く人の健康を守りつつ、企業の成長にも寄与することを目指しています。
プログラムの内容は、企業ごとに異なります。健康セミナーや「健康経営優良法人」の取得に向けた相談、ボクササイズやピラティスなど運動プログラムの提案、出張整体、生産性を可視化するデータ分析など、ニーズに合わせて柔軟に対応しています。
活動エリアは大阪や京都など近畿圏が中心で、関わり方も週1回・月1回・数ヵ月に1回などさまざまです。
企業ごとに状況や課題が異なるからこそ、定期的に対話を重ねながら、その都度、最適な関わり方を一緒に考えていくことを大切にしています。






企業さまのプログラムに同行した日は、1時間のボクササイズが次の流れで進められていました。
<プログラム>
・準備体操(上肢・下肢)
・ボクササイズ
① フォーム確認
②シャドーボクシング
③ミット打ち(グローブ着用)
④整理体操
活気ある雰囲気のなか、それぞれが自分のペースで楽しみながら身体を動かしているのがとても印象的でした。



導入企業さんの声

健康経営プログラムを導入した企業の担当者・小出さんに、導入の経緯や実感についてお話を伺いました。


健康経営プログラムを導入されたきっかけや、当時の課題感についてお聞かせいただけますでしょうか。
また、実際にどのようなプログラムが行われているのかも教えていただけると嬉しいです。

健康経営への取り組み自体は、2014年頃からはじめていました。きっかけは、「健康診断で引っかかる社員を減らしたい」という思いです。身体がしんどくなってから対応するのではなく、予防が大事なのではと考えました。
スポーツ協会の方にお願いして、肩こりや腰痛、ヨガなどのプログラムを月に3回、1回60分で実施していました。
その後、2023年の夏頃からは、スポーツ協会の健康経営エキスパートの方からのご紹介で、川口脳神経外科リハビリクリニックの金さんにも入っていただくようになりました。最初は肩こりや腰痛をテーマに月3回・30分のプログラムだったのですが、途中からボクササイズも取り入れてもらい、いまでは60分のプログラムとして実施しています。
私たちの職場には約600名の社員が勤務しており、夜勤もありますが、日中だけでも400名ほど働いています。ボクササイズのプログラムには毎回4〜5名、多いときは十数名参加していて、女性社員にも人気があります。時間外ではなく業務時間内に実施できるのも、続けやすいポイントだと思っています。
現在は、スポーツ協会さんと川口脳神経外科リハビリクリニックさんのプログラムを、月に計6回実施しています。

業務時間内に実施されているのですね! こうした仕組みがあることで、健康が職場の文化として根づいていくのだと感じました。
実際に導入されたことで、社員のみなさんに何か変化はありましたか? また、今後期待されていることなどがあればお聞かせください。

年に1回、握力やInBody(体組成)、瞬発力などの体力測定を行っているのですが、このプログラムに参加している社員は測定結果がとても良かったんです。数字として変化が見えるのは嬉しいですし、本人たちのモチベーションにもつながっていると思います。
私としては、楽しみながら就業できる環境になっていけばいいなと思っています。ずっと仕事に縛られるのではなく、働きながら健康を維持できるのが理想です。もっと社内に広がってほしいですね。
今後は、ある程度の強制力も必要なのかなとも感じています。試行錯誤しながら、進めていきたいと思います。

それはとてもうれしい変化ですね。見学の際、参加されていた女性社員の方がこんなお話をしてくださいました。
「1年前から参加しています。ストレス発散にもなりますし、楽しいので続けられています。仕事で前かがみになることが多く肩こりがあったのですが、ここで運動するようになってからは少しラクになった気がします。ミット打ちを続けていたら腕の筋肉もついてきました!」
笑顔がとてもまぶしく、いきいきと身体を動かされている姿が印象的でした。
運動を通して社員の健康を支援するだけでなく、普段は関わる機会の少ない同僚同士のコミュニケーションの場になっているのも感じました。参加しやすさや楽しさが、きちんと設計されている点も大きな魅力です。
企業が社員を支えることが、働く人の毎日に変化を生み、結果として仕事や暮らしにも影響していく。まさに健康経営の可能性を感じる時間になりました。
貴重な声をお聞かせいただき、ありがとうございました。

導入の流れ

導入にあたっては、次のような流れで進んでいくそうです。
<導入の流れ>
① ヒアリング(無料)
企業を訪問し、健康課題や組織の状況、目標を伺います。
② アンケート(無料)
従業員の健康状態や働き方を可視化し、現状を整理します。
③ プログラムの提案(無料)
ヒアリングとアンケートをもとに、最適なプログラム内容をご提案します。
④ 対策開始
出張整体やグループ体操(運動プログラム)、健康セミナーなどを実施します。参加者の変化や効果を確認し、継続・改善に向けて伴走します。
◆導入のご相談や詳細はこちらからお気軽にお問い合わせください

セラピストの声

健康経営プログラムに立ち上げから携わってきた、理学療法士の金さんにもメッセージをいただきました。

◆金 起徹(きん・きちょる)さん
認定理学療法士(脳卒中) / 両立支援コーディネーター / 健康経営エキスパートアドバイザー / 元プロボクサー
1994年生まれ、大阪府大阪市出身。畿央大学理学療法学科を卒業後、2016年に大阪府内の病院へ入職し、回復期リハビリテーションの現場で臨床経験を重ねる。2019年には畿央大学大学院へ進学し、運動学習をテーマに研究に取り組む。2021年より川口脳神経外科リハビリクリニックに勤務。2022年に健康経営支援事業を立ち上げ、現在は企業へ出向しながら、働く人が健康に、そして自分らしく働き続けられる環境づくりに力を注いでいる。

私は、働き続けることに困難を感じている患者さんとの出会いをきっかけに、「クリニックの中だけでは、その人の人生を支えきれない」と強い問題意識を抱きました。そこから、「働く人が健康で働き続けられる環境をどうつくるか」という視点に興味を持ち、たどり着いたのが健康経営でした。
実際に企業の現場に入って感じるのは、「健康の大切さは分かっていても、それを日常の行動に落とし込むのは簡単ではない」ということです。
働く世代の方は、仕事や子育て、介護などで忙しく、自分のことがどうしても後回しになりがちです。セミナーでは、具体的な事例や疑似症例を交えながら、「なぜ予防が大切なのか」を、できるだけ自分ごととして感じてもらえるよう、伝え方を工夫しています。
また、エビデンスに基づいた「正しい情報」を伝えることも大切にしています。管理栄養士や公認心理師、医師など多職種と連携しながら、それぞれ役割を分担しながらサポートさせてもらっています。
健康は、個人だけではなく企業にとっても大事なテーマです。ただ、健康経営と聞くと難しく感じられる企業さんも多いと思います。
まずは、できることから小さく始めていただければと思ます。私たち医療職が伴走しながら、無理なく続けられる形をご一緒できたらうれしいです。

金さん、素敵なメッセージをありがとうございました。
健康経営は、一時的な施策やイベントではなく、「文化」として根づいていくことが大切なのだと、あらためて感じました。その文化づくりに医療職が関わり、リハビリテーションの視点が活かされていくことに、大きな可能性を感じました。
「一人ひとりが健康で、豊かに働き続けることのできる社会であってほしい」そんな願いを抱きながら取材を終えました。
リハノワは、これからも川口脳神経外科リハビリクリニックさんの取り組みを心から応援しています。
今回の取材にあたりご協力くださった理学療法士の金さん、川口脳神経外科リハビリクリニックのみなさま、小出さんをはじめ社員のみなさま、本当にありがとうございました。


施設概要・アクセス
■ 医療法人 香庸会 川口脳神経外科リハビリクリニック
院長 川口琢也さん
■ 開院
2015年12月
■ 診療科
脳神経外科、リハビリテーション科、放射線科
■ 診療時間
月曜〜土曜 午前9:00〜12:00、午後4:00〜7:00
休診日:木曜午後、土曜午後、日曜・祝日
■ リハビリテーション提供形態
▷外来リハビリ:
すべての患者さんが1時間(3単位)のリハビリを受けられる体制が整っています。PT・OT・STが連携し、脳血管疾患やパーキンソン病、整形外科疾患などに幅広く対応しています。
▷通所リハビリ(デイケア):
1日2〜3回、1回4〜5名の少人数で、1時間のプログラムとして実施されています。PTが中心となり、集団体操と個別リハビリを組み合わせて、機能練習や歩行、日常生活の動作練習を行います。対象は脳卒中やパーキンソン病、整形外科疾患などで、介護保険を利用して通所されます。パーキンソン病に特化したプログラムがあり、運動指導や当事者同士の交流(ピアサポート)が行われます。
※営業時間:平日13:00〜14:00、14:00〜15:00、月・木のみ15:00〜16:00
▷訪問リハビリ:
自力で通院が難しい方のご自宅にセラピストが訪問し、生活環境に合わせたリハビリを行います。外来や通所と連携し、状況が変わっても継続して支援がつながる体制が整っています。
▷健康経営:お問い合わせはこちら
▷その他:
枚方市スポーツ協会との健康づくりの活動や認知症カフェの運営、セミパーソナルのフィットネス(自由診療)など、多様な形で住民の健康支援に取り組んでいます。
■ 所在地
〒573-0086 大阪府枚方市香里園町9-25-202
TEL:072-835-1010
■ アクセス
公共交通機関
電車:香里園駅(京阪)より徒歩約3分
■ 関連情報
・川口脳神経外科リハビリクリニックHP
・公式LINE(健康経営事業)


<関連記事・SNS>
・金起徹さん取材記事(リハノワ)
・X(金さん)
・Facebook(金さん)
・Instagram(金さん)
・公式LINE(健康経営事業)
ぜひ合わせてご覧ください。


以上、今回は大阪府枚方市にある「川口脳神経外科リハビリクリニック」さんの健康経営プログラムをご紹介しました。
ひとりでも多くの方にその魅力と素敵な想いがお届けできれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともリハノワをよろしくお願いいたします!
かわむーでした。

この取材は、施設から同意を得て行なっています。本投稿に使用されている写真の転載は固くお断りいたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
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