みなさんこんにちは、リハノワのかわむーです!
今回は、沖縄県石垣市にあるデイサービス「JOYいしがき」さんを取材しました。
「JOYいしがき」には、言語聴覚士や理学療法士などのリハビリ専門職が在籍し、利用者さんが主体的に活動できるようさまざまなサポートを行っています。
この記事では、「JOYいしがき」さんの魅力あふれる取り組みをご紹介します。
デイサービス「JOYいしがき」

沖縄県石垣市にあるデイサービス「JOYいしがき」は、一般社団法人 八重山地域リハビリテーション支援ユニット(Yaeyama Area Rehabilitation-support Unit:YARU、通称「やーるー」)が運営する、リハビリ専門職が在籍するデイサービスです。2015年7月に開所しました。
やーるーは、「すべての人ができるだけ長く、自分の住む地域で活動できるように!」をミッションに掲げ、デイサービスの運営だけでなく、八重山地域の離島や僻地でのリハビリ支援にも取り組んでいます。
施設には40代から90代まで、幅広い世代の方々が通っており、特に男性の利用者が多いのが特徴(男性7割・女性3割)です。また、要介護3~4の方が多く、生活の質を維持・向上させるための機能訓練やケアが行われています。
「JOYいしがき」という名前には、施設を利用する方々が前向きに活動できるよう、さまざまな想いが込められています。
- J:Join(参加・つながる)、Job(仕事・責任)、Joto(ジョートー:沖縄の方言で「最高」)
- O:Outcome(成果・結果)、Occupation(仕事・娯楽)、OK(オーケー)
- Y:You(あなた)、Youthful(いきいきとした)、Yugafu(世果報 ゆがふ:沖縄の言葉で「豊かで幸せな未来」)
名前のとおり、「JOYいしがき」は利用者の方々がつながりを感じ、自分らしくいきいきと過ごせる場所を目指しています。

専門職による機能訓練

JOYいしがきさんでは、利用者さんが「主体的に活動できること」をモットーに、言語聴覚士(ST)や理学療法士(PT)などの専門職がそれぞれの知識と技術を活かしながら、利用者さん一人ひとりの「やってみたい!」という気持ちを引き出し、サポートしていました。
ここでは、専門職が提供する機能訓練や取り組みを紹介します。
ST・PTによる個別練習
JOYいしがきでは、STやPTによる身体機能や動作能力を高めるための個別の機能訓練が行われています。
STでは、利用者さんがより安全に食事や会話を楽しめるように、言語の練習や摂食・嚥下の機能訓練が実施されています。
PTでは、利用者さん一人ひとりの身体機能や動作能力に合わせた運動や筋力トレーニングを実施。日常生活での動きがスムーズになるよう、姿勢やバランスを整える練習が行われています。
さらに、調理や食器洗い、洗濯干し、整容など、実際の生活に直結する日常動作の自立を目指した練習も行われています。





STによる言葉を使った脳トレ
STによる言葉を使った脳トレ(集団活動)では、たとえば、 「『し』から始まる言葉を挙げてみましょう」「最後に『ん』がつく言葉は?」といったクイズ形式の声かけで、楽しみながら脳を活性化しています。「今日は何の日でしょう?」といった問いかけを通じて、記憶を引き出すトレーニングも行われていました。
また、口の体操や発声練習も実施。口周りの筋肉をしっかり動かすことで、食事や会話がしやすくなるだけでなく、誤嚥予防にもつながります。各トレーニングの必要性について、丁寧な説明が行われていました。

JOYいしがきでの過ごし方
活動紹介
JOYいしがきでは、楽しみながら自然に頭や身体を動かせるよう、活動内容も工夫されています。
屋内では、トランプや花札、カラオケ、テーブルゲーム、アート、筋トレ、旬の果物を使ったお菓子作りなど、個人の好みに合わせた多彩な活動が行われています。
また、屋外では、季節や天候に応じて、買い物やピクニックなどの外出も実施。気分転換や社会参加の機会を大切に、日常の楽しみを広げられるような取り組みが行われていました。

1日の流れ
JOYいしがきでのある1日の過ごし方をご紹介します。
◆ 午前のプログラム
・STによる言葉を使った脳トレ(発声練習やクイズで楽しく脳を活性化)
・PTによるラジオ体操(身体をしっかりほぐし、活動の準備)
・入浴(心身ともにリフレッシュ)
・作業活動(塗り絵やゲーム、創作活動などを自由に選択)
・昼食
・食器洗い/口腔ケア
◆ 午後のプログラム
・ゆんたく(おしゃべり)/休憩
・コーヒータイム
・レクリエーションの時間(体を動かすゲームや楽しいアクティビティ)





取材を通して初めて知ったのですが、石垣島では湯船に浸かる習慣があまりなく、シャワーで済ませるのが一般的なのだそうです。そのため、施設でもシャワー浴が提供されているとのことでした。
実際に石垣島を訪れて、街に温泉や銭湯がみられないのはそういう理由だったのかと納得しました。地域ごとの文化の違いにふれ、新たな気づきとなりました。
JOYいしがきは、STやPTによるリハビリが受けられるデイザービスです。「動く」「食べる」を中心とした自立支援の取り組みや、活動・参加を促す仕掛けづくり、働くみなさんの「島の方々を支えたい」という熱い想いがとても魅力的でした。
施設の代表で言語聴覚士の池田あかねさんの記事(リンク)もぜひ合わせてご覧ください。
取材にご協力くださった池田さん、スタッフのみなさま、利用者のみなさま、ありがとうございました。
施設概要
■ 運営
一般社団法人 八重山地域リハビリテーション支援ユニット(やーるー)
代表理事 池田あかねさん
■ 開所
2015年7月1日
■ 営業日時
月~金(祝日営業) 9:20~16:30
■ 利用定員
18名/日
■ 利用対象:
・要介護1~5の方
・介護予防・生活支援サービス事業の対象者
■ 運営体制:
・介護福祉士 3人
・言語聴覚士 1人
・理学療法士(非常勤) 1人
・看護師(非常勤) 1人
※2024年12月現在
■ 所在地
〒907-0004
沖縄県石垣市登野城582-2
■ 問い合わせ
Mail:joyriha.ishigaki86@gmail.com
Tel:0980-87-5808
Fax:0980-87-5868


<関連記事・情報>
・JOYいしがき管理者/言語聴覚士 池田あかねさん
・JOYいしがき ブログ
・石垣島で活動する言語聴覚士・矢崎真一さん
ぜひ合わせてご覧ください。

以上、今回は沖縄県石垣市にあるデイサービス「JOYいしがき」さんをご紹介しました。
ひとりでも多くの方にJOYいしがきさんの素敵な想いと魅力がお届けできれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともリハノワをよろしくお願いいたします!
かわむーでした。

この取材は、施設から同意を得て行なっています。本投稿に使用されている写真の転載は固くお断りいたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
リハノワは、株式会社Canvas、他パートナー企業、個人サポーター、読者の皆さまの応援のもと活動しています。皆さまからのご支援・ご声援お待ちしております。
※取材先や取材内容はリハノワ独自の基準で選定しています。リンク先の企業と記事に直接の関わりはありません。
コメント