アスリートから一級建築士に。心地よいデザインで文化に寄り添う | studio KANRO 内野康平さん

リハビリ施設・会社の紹介

みなさんこんにちは、リハノワ.comのかわむーです!

本日は、一級建築士事務所「studio KANRO 」の代表・内野康平さんを取材してきたので、皆さんにご紹介したいと思います!


以前、当メディアで、生後間もなく脳室周囲白質軟化症(PVL)と診断された6歳の女の子・ニコさんを取材した際に、その一家が住むお家があまりにもオシャレで素敵だったため、お母さんのイツカさんに無理を言い、そのリノベーションを手がけた建築士さんへと繋いでいただきました。


studio KANROさんは、広島・福岡・種子島など西日本を中心に活動する建築設計事務所で、モノ・コト・イロをつなぐ「ものづくり」の会社です。住宅・店舗の新築やリノベーション、プロダクトデザイン、まちづくり、オーダー家具や店舗什器・造設工事など、幅広く手がけられています。

今回は、ニコさん一家の住宅を手がけた際の バリアフリーリノベを始め、お話を聞いていくうちに見えてきた “まちづくり” や、地域の “居場所作り” といったお話、また現在取り組まれている海外での活動についてなど、その魅力にとことん迫っていきたいと思います!

かわむー
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今回紹介してくださった「ニコさん親子」を特集した記事はこちら。
・前編:「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について
・後編お母さんの熱い想いや皆さんへのメッセージ

オシャレで素敵なお母さん「イツカさん」を特集した記事はこちら

・studio KANROさんのInstagram
代表・内野さんのTwitterも合わせて要チェック!


ぜひ合わせてご覧ください。



studio KANRO の概要

株式会社 studio KANRO 

◼️ 創立:2017年

◼️ 代表取締役
 内野康平さん(一級建築士)

◼️ 所在地
本社
 〒730-0048 広島県広島市中区竹屋町3-32

福岡オフィス
 〒811-1302 福岡県福岡市南区井尻5-3-7

種子島オフィス
 〒891-3104 鹿児島県西之表市住吉3610

◼️ お問い合わせ
・TEL:090-8228-4291
ネットから

studio KANRO 本社オフィス
studio KANRO 本社オフィス
代表 内野康平さん



一級建築士・内野康平さん

かわむー
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27歳の若さで独立し、会社を設立された内野さん。
彼のこれまでの歩みについて、簡単にご紹介させていただきたいと思います!


内野さんの手がけた種子島の泊まれる植物館『あずまや』  (内野さん:写真中)




studio KANRO代表・内野康平さんは、1990年 種子島に生まれ、幼少期は福岡県で過ごされます。

幼い頃からされていたハンドボールでは、中学校時代から日本代表メンバーに選ばれ全国そして世界の舞台で活躍。
高校は長崎県にあるハンドボールの名門校へ進学し、親元を離れ競技に汗を流されます。その功績が認められ、高校時代も日本代表メンバーに選出。
しかし、この頃から今後の進路について色々と考え始め、スポーツのみならず勉学にも一生懸命励まれます。

大学は、建築士を目指すために福岡大学の建築学科へ進学。ハンドボールもやりながら、日々勉強にも意欲的に取り組まれました。 


大学卒業後は、積水ハウスに就職し設計監理業務を担当。その後、広島県内の設計事務所に勤務。

就職して3年目に一級建築士の試験に合格したり、日中は会社で働きながら、クラウドファンディングを成功させ地元・種子島のまちづくりにも貢献したりしました。


そして、2017年 一級建築士事務所 studio KANRO を設立。
広島・福岡・種子島など西日本を中心に活動され、住宅・店舗の新築やリノベーション、プロダクトデザイン、まちづくり、オーダー家具や店舗什器・造設工事など、幅広く手がけられています。


かわむー
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ハンドボール日本代表選手から一級建築士への転進。経歴が凄すぎて、、とにかくもう、かっこよすぎます、、!内野さんから感じるとっても大きなパワーや明るさは、アスリート時代に培われたものなのでしょうか。

会社で働きながらクラウドファンディングを成功させ、地元・種子島のまちづくり” というのも非常に興味深いです!このプロジェクト(泊まれる植物館あずまや)に関する詳細は、また後ほどご紹介させていただきたいと思います。



↓内野さんがこれまでに手がけられてきた建築の一部を紹介させていただきます!
(内野さんの建築はこちらからもご覧いただけます)





かわむー
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本当に素敵な建築ばかりですね、、、!
古い建物をリノベーションして作ったものが多く、それがまた素敵だなっと思いました。

内野さんは本当にやわらかい、話していてとても安心感のある方です。お客さんに対してとても真摯に向き合われており、そのお人柄に惹かれる人も多いのではないでしょうか。




“バリアフリーリノベ” とは

かわむー
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私が内野さんを知ったのは、ニコさん一家が住む “バリアフリーリノベ” されたオシャレなお家を見せていただいたのがきっかけでした。

バリアフリーリノベとは、将来を見据えてバリアフリー化するリノベーションのことで、一人一人の要望や状態に合わせて作っていく必要があります。

内野さんにとって、独立して初めての仕事がこの “バリアフリーリノベの住まい” だったそうですが、手がけられた際に大変だったことや、こだわわりのポイントなどがあれば教えてください。


内野さん
僕にとって一番最初に「ニコさん一家」の住宅を担当させていただいたことは、とても大きな財産となっています。
相談や要望の一つ一つが “切実に求められているもの” なので、これは絶対になんとかしたい!と心を動かされ、図面と模型を作り念入りにシミュレーションを行いました。

今までバリアフリーの部分は、求められていなければさほど重要視していなかったのですが、今は、うちではほぼ全部にバリアフリーを取り入れています。


「ニコさん一家」のバリアフリーリノベを進めるにあたり、特にこだわったことの一つに「床の素材」があります。
フロアタイルは色々と試行錯誤した結果、“樹脂” を使用しました。“無垢” がいいんじゃないかな?など色々と考えましたが、“この一家にとって本当にいいのはなんだろう” を突き詰め、車椅子やバギーを使用しても傷みづらいこの素材を選択しました。何気ないけれど、これは一番のポイントかもしれません。

そのほか、ご両親の各要望に沿って、注入食をかけるアイアンバーを各部屋に設置したり、車いすの使用を想定したスペースの確保、オートでつく電気設備、扉、水周りの段差解消など、色々とこだわりながら進めていきました。

課題を乗り越えつつ、作りながらその都度変えていきました。



僕は、“ 建築はただの手段であって、作るのはその家族の生活” だと思っています。

ニコさん一家の住まいを担当させていただき、“バリアフリーはストレスフリー” というのが教訓になりました。

モノトーンで統一された素敵な空間
後ろの食器棚は、お母さんの嫁入り道具をリノベーションしてあるそうです
お子さんの注入食のボトルやチューブをかけるアイアンバー
アイアンバーはここにもあります
洗濯物も干せます
寝室のアイアンバー
バギーをそのまま乗り入れられるように作られた広い玄関
着替え用の台を作り付けし、仕様も変えられるように広いスペースを確保したお風呂場
段差フリーな広いトイレ
扉は全室引き戸、そして、壁は可動式となっています




かわむー
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ニコさんのお母さん『イツカさん』も非常にオシャレで素敵な方で、一緒に相談しながらこのこだわりのお家が完成したそうです!

内野さんがその後色んな住宅を手がける際にも、“バリアフリーの要素を入れよう” と思うようになったのは、最初にこの経験があったからなのですね! 当時は大変なこともあったかもしれませんが、こうしてバリアフリーの視点を持った素敵な建築士さんが誕生して、個人的にとっても嬉しいです。

内野さんとご家族との関係性も本当に良いため、そういったところからも、studio KANROさんの素晴らしさがとても伝わってきました。




泊まれる植物館『あずまや』

かわむー
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内野さんはバリアフリーリノベなどの住宅の建築のみならず、“まちづくり” にも力を入れられているそうですが、一体どんな取り組みをされているのか、詳しく聞かせていただいでも良いですか?


内野さん
地元・種子島に、かつて植物博士だった家主の空き家がありました。
その家を10年間だけ無料で借りるという契約をし、そこをstudio KANRO でリノベーションしました。リノベーションするにあたっての資金調達は、クラウドファンディングにて行いました。

構想当初、島の人には「やめておけ」 と言われることも少なくなく、打ち解けるまでには時間もかかりましたが、次第に島民の方も協力してくださるようになり、なんとか事業がスタート。
たくさんの方の協力を得て、2018年8月に『泊まれる植物館あずまや』としてオープンしました。


あずまやは、「1日1組限定の泊まれる植物館」で、種子島西之表港から車で15分のところにある小さな集落「里之町」にあります。

こだわりは、種子鋏や陶芸、樹々や土、草木染など「島の伝統技術」「自然素材」を駆使しておこなったリノベーションです。
キッチンには住吉窯による“種子島焼のタイル”、天井や梁・柱には“墨入り漆喰” と “種子島の杉梁”、窓は “種子島杉” のサッシとビワで染めたカーテンを使用し、「鉄の間」という空間は種子鋏の職人による “鉄棚板” と砂鉄を配合した “漆喰壁” で仕上げました。

内観(天井): 墨入り漆喰と種子島の杉梁
和室:種子島杉のサッシとビワで染めたカーテン



鍛冶屋左官屋陶芸家染色家など様々な分野のプロたちが丹精込めて作り上げた空間が自分でもとても気に入っています。


また、あずまやの庭には、かつての家主が植物博士として自ら集めた種子島の固有種絶滅危惧種を中心に約200種類の草木が生息しています。

たくさんの草花や生い茂る樹々に囲まれながら、宿泊という時間をゆったりを過ごすことができるのもオススメです! また、季節によってはトマトや蜜柑、パッションフルーツ、ショウガやニンニクがあり、収穫し食べることもできます。


沢山の蝶々が舞い、鳥たちの楽しそうな声、夜には満天の星のもと人々が『あずまや』に集います。


普段は “島民の憩いの場” としても活用されたり、家族が島に帰省した際に一家みんなで泊りにきてくれることもあります。
庭の植物を、近所の方が無償で手入れしてくれていたり、畑のお世話をしてくれたりしています。

島民たちに愛される “家” “居場所” になってきているのが、とっても嬉しいです。




◼️宿泊形態:
1日1組限定の貸切宿。一棟貸し。

◼️宿泊室:
一棟貸しの建物の中に3部屋、宿泊室(和室2部屋・洋室1部屋)あり。
(和室:布団×3名づつ  洋室:シングルベッド2台)
各部屋から外の植物を感じることができ、エアコンも完備しているため、快適に宿泊していただけます。

◼️設備・アメニティ:
・エアコン完全完備
・調理設備
(キッチン・調理器具一式、調味料・水2L、お茶2L、炊飯器+お米1升、冷蔵庫、電子レンジ、BBQセット、種子島の焼酎数種類)
・浴室1か所(湯舟・シャワー)
・洗濯機(洗剤あり)、ハンガー​
・バスタオル+ハンドタオル
・歯ブラシ、オリジナル石鹸
・シャワーキャップ、カミソリ、クシ​​

◼️アクセス
〒891-3104  鹿児島県西之表市住吉3610
TEL:090-8228-4291

◎種子島へのアクセス
飛行機の場合
鹿児島空港より約40分
JAC:時刻表・運行状況はコチラをクリック

​《高速船の場合
鹿児島南埠頭より高速船トッピーで1時間35分
トッピー&ロケット公式HP:コチラをクリック

フェリーの場合
・鹿児島南埠頭より「プリンセスわかさ」で3時間30分
プリンセスわかさ公式HP: コチラをクリック

​・谷山港より「はいびすかす」で3時間40分
はいびすかす公式HP: コチラをクリック


◎種子島からあずまやまでのアクセス

・西之表港より車で12分
・種子島空港より車で20分
・大和バス住吉バス停より徒歩3分(時刻表:コチラをクリック



かわむー
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『泊まれる植物館あずまや』、私もぜひ行ってみたくなりました! “ただいま〜” と言って帰りたくなるような、そんな場所ですね。

建築に関しては、島の伝統技術自然素材でのリノベーションにこだわられていて本当に素敵です
。島の人から愛される家、そして、そこで島民と一緒になって作っている内野さんからとっても温かさが感じられて、改めて素敵だな〜と思いました。

皆さんも、あずまやへ一度訪れてみたくなったのではないでしょうか。




海外での取り組み

かわむー
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バリアフリーリノベなどの“建築” に関しては、国内だけでなく、なんと!すでに海外でのお仕事もされているそうですね。

どこの国でお仕事をされ始めたのですか?


内野さん
今、海外はアフリカで仕事をしています。

もともと登山が好きで、世界中を回っていました。そこで、その国や土地の文化に自ら触れてきました。
建築家ができることは、最先端のものをただ取り入れるのではなく、その土地の文化に合わせたものを作っていくことだと思っています。


アフリカでは、西アフリカのセネガル・クルイサ村で『集会所の改修プロジェクト』を進めています。
1ヶ月間現地に入って、現地の人と関わり、一緒に生活しながら事業を進めています。




また、現地スタッフで、良き友でもある同い年の「ラミン・ファイ」が、なんと自転車競技のセネガル代表ということもあり、所属する「Thiès BAOBABチーム」のスポンサーとしても支援をさせてもらっています。

ラミン・ファイ選手



現地で選手の食生活などをみていて、“改善の余地がある” と思いました。この食事・栄養状態にも関わらず、アフリカ大会で毎回上位に食い込んでいる彼らが、もっともっと最高のパフォーマンスができるように、関西で活躍する友人トレーナー助言の元、長距離選手用のプロテインやサプリ、試合用のドリンクなどをセネガルに送らせてもらっています。

フランス語の手書きの説明書を添えています。笑
ラミン・ファイ選手



かわむー
かわむー

実際に海外での事業も、自ら長期間現地に入りプロジェクトを進められているとは!驚きです。

また、ミラン・ファイ選手が所属する自転車競技チーム「Thiès BAOBABチーム」も支援されているとはすごいですね! アスリートであり現地で直接彼らと関わった内野さんだからこそ分かる、彼らの未来が私も非常に楽しみです!

いつか日本の大会にも招致できたらいいですね。応援しています!







***

以上、本日は、一級建築士事務所「studio KANRO 」の代表・内野康平さんを紹介させていただきました。

様々な取り組みや活動、非常に面白いものばかりでした!これからも内野さんのご活躍を楽しみにしています。

本日は本当にありがとうございました!




***

最後まで読んでいただきありがとうございました。


今後ともリハノワ.comをよろしくお願いいたします!



かわむーでした。







※この取材は、本人の同意を得て行なっています。本投稿に使用されている写真の転載は固くお断りいたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

コメント

  1. […] 「ニコさん親子」のこれまでの歩みを特集した記事もあります。・前編:「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について・後編: お母さんの熱い想いや皆さんへのメッセージまた、・ニコさん親子が利用している訪問看護ステーションあすかさんの紹介はこちら。・担当セラピストの小柳翔太郎さん(理学療法士)の紹介はこちら。・ニコさんの補助具を製作するであい工房さんの紹介はこちら。・こだわりの住居を手掛けた建築士・内野康平さんの紹介はこちら。ぜひ合わせてご覧ください。(※リンクできていないものは後日更新予定です) […]

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