【リハビリ当事者の声】私たちはここにいる。生後まもなく脳室周囲白質軟化症を患った少女とお母さんがつむぐ “幸せのカタチ” |ニコさん親子 <後編>

リハビリ当事者の声


みなさんこんにちは、リハノワ.comのかわむーです!

本日は、広島県にある訪問看護ステーションあすかさん協力のもと、生後間もなく脳室周囲白質軟化症(PVL)と診断された6歳の女の子 「ニコさん」と、その「お母さん」を取材してきたので、みなさんにご紹介したいと思います!

かわむー
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本編(後編)では、お母さんの「療育園」や「福祉」に対する熱い思いや、同じように頑張られいる方やニコさんへ送る「メッセージ」を紹介しています。 前編では、ニコさんの「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について紹介しています。

また、

・ニコさんのお母さんの紹介はこちら
・訪問看護ステーションあすかさんの紹介はこちら
担当セラピストの小柳翔太郎さん(理学療法士)の紹介はこちら

ぜひ合わせてご覧ください。


療育園ってどんなところ?

かわむー
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3歳から “療育園” に通われたニコさんとお母さん。

まず、療育園とはどんなところだったのか、簡単に教えてください!


お母さん
療育園では “母子療育” ということで、1年間、他のお母さんや子ども達ともみっちり関わりました。親子で通う “学校” みたいなイメージで、「子どもの発達」とか「成長過程」「摂食」「障害受容」あとは「リハビリ」や「股関節脱臼」についてなど、多岐にわたって学びます。そこで、お母さん同士の結びつきも強くなりました。

ニコさんが通い始めた頃、療育園は順番待ちの状態でしたが、今ではデイサービスの数も増えてきているため、園に行く子がかなり減り定員割れしてきているようです。

デイのようにスタートから単独で預かってくれる施設があると、母子通園なんて今更出来なくなる、というのはよく分かります。しかし私は、園でこそ学べることや繫がりもあるため、園にはぜひ行ってもらいたいなぁ〜と思っています。


かわむー
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ニコさん親子が通われた療育園は、就学前の障がいのある子どもたちが、保護者の方と一緒に通い療育を受けられるところだったそうです。“親子通園” の形態を取り、医療・理学療法・作業療法・言語聴覚・保育の5分野が保護者の方と連携を取りながら療育を行います。

まさに “学校” みたいなイメージで、お母さんもお子さんと一緒にたくさん学んでいけるのですね!

なお、療育園は “療育センター” や “療育施設” とも表現され、通園の様式もさまざまあるようです。


療育園への感謝の気持ち

かわむー
かわむー

お母さんが療育園に入って、
いいな” と感じたのはどのようなところですか?


お母さん
療育園のいいなっと感じるところは、“子ども達の小さな成長もみんなで喜べる” ところです。


療育園に行って初めて感じたのは、“こんなに子ども達の成長を涙流して喜んでくれる人がいるんだ” ってことで、これにはとてもびっくりしました。


障がい受容って意味でいうと、ニコさんは生まれつき障がいがあったため、とっくの昔に受容出来ていると思っていました。けれど園に通い、様々な障がいや疾患を抱え頑張っている子ども達や、その大切な一つ一つの命と向き合っている沢山のご家族に出会って気づいたんです。


“ 私ができていると思っていた受容って、障害のあるなし関係なく、ただ我が子だから可愛い、っていう当たり前の感情だけで、「障害のある我が子」としてちゃんと受け止められていなかったんじゃないか ” という事に。


でも、それに気づけた事で、ニコさんの今の生活だけでなく、未来に関しても知識を得る事、我が子だけでなく、この子たちが生きていく社会をより良くするためには何ができるんだろう?と深く考えられるようになりました。


それは、ここに来ないと分からなかったと思いますし、他のお母さんたちともいつも同じように話します。一緒に過ごし成長していくことで、色んな価値観を知れて、先生たちが愛してくれることで、より我が子が可愛くなりました


未来の心配ばかりしなくてもいいんだな” と感じれたのも園のおかげです


子ども達の未来ってその時しかなくて、取り返せなくて、成長って本当に早いです。
療育園ですごく濃い時間を過ごせたことは、私たち親子の大切な思い出となりました。



福祉に対する思い

かわむー
かわむー

ニコさんやお母さんを取り巻く
福祉の制度・環境” についてはどうですか?


お母さん
ニコさんが生まれた時にはある程度、福祉の制度は整っていました。

今の福祉制度は、環境含め、昔のお子さんの(今は大人になられている)お母さんたちが要望を出して、繋がっていったものがほとんどです。なので、今のお母さんたちは生まれた時から整っているから、それが当たり前で、新たな要望は出づらいんですよね。

でも、私たちってマイノリティ(社会的少数派)なので、そこを要望を出していかないと、どんどん福祉費って削られていくんです。そういうことに気づくきっかけになったのも、先ほど話に出た療育園です。そこで、要望を出す・声を上げ続けていく必要性なんかも学びました。


時代が変化する中で、人々の感覚はもちろん変わってきていきます。
要望が出ない・声が上がらないことによってどんどん福祉費が削られたら、、必要ないじゃんって思われたらどうしよう、、と、日々不安に感じています。


当たり前にこれからもずっと整っていく福祉ではないんだよ” ということを、みんなで考えていけたらいいなと思っています。


かわむー
かわむー

確かにそうですね。

制度の狭間で苦しむ親子の話も聞いたことがありますが、このような方々にとっても、一人一人が現場の声・要望を出し続けていくことは本当に大切だなと感じました。

子ども達が心から笑い、安心して地域で暮らしていくためにも、私もその発信のお手伝いができればいいなと思います。




大好きなニコさんへ

かわむー
かわむー

これは、お母さんから、かけがえのない愛娘・ニコさんへ向けて、2年前に送られたメッセージです。

月刊誌「みんなのねがい」に掲載された手記ですが、とても胸に響く良い文章だったので、ぜひご紹介させてください。



療育園が大大大好きなニコさん。毎日たくさんの刺激を受けながら素敵な先生と仲間たちに囲まれ、親バカですが成長を感じない日はないというくらい大絶賛成長中です!

だからといって、不自由な体に思い悩むことなく、痛い注射や辛い検査が一つでも少ない、好きな時に好きなものをお腹いっぱい食べ、思いのまま好きなところに行ける、そんな人生を歩ませてあげたかった。正直、そう思わない日はないのかもしれません。


でもね、ニコさん。あなたを通してみる世界は本当に大変ではあるけれど、本当に素敵で、私は自分がどれだけ無知だったかということを知りました。たくさんの大切な仲間に出会い、命の尊さを、生きていくことの豊かさを、子どもたちがその小さな身体から伝え続けてくれていることを、できるだけ取りこぼすことのないよう、自分という命とも向き合いながら、今何倍にも濃く深く豊かで幸せにあふれた人生を生きさせてもらっています。


あなたの生き様は、初めて会ったあの日から私にはかっこよすぎて、こんなポンコツが母であることが未だに気恥ずかしくて、あなたを「さん」付けで呼ぶ情けない母ですが、私はいつでも一番の強力サポーターでありたいと思っています!


あなたの歩む道は、決して平坦ではないかもしれない、けれどあなたの周りにはいつもたくさんの家族や仲間がいて、本当にたくさんの希望と幸せで満ち溢れていることを忘れないでください。



これからも、あなたがその命をいつも笑顔で精一杯生きられますように!


楽しいことは欲張って。悲しいことは分けあって。たくさんおめかしして。


たくさんたくさん笑ってともに歩んで生きましょう。



母より


全国障害者問題研究会 月刊誌「みんなのねがい」 2017年12月号より


かわむー
かわむー

お母さんの娘を思う気持ちの大きさ、そして懐の深さに、私も涙せずにはいられませんでした。

お母さんもきっと、何度も涙しながらこの手紙を書いだんだろうな、、と、その情景が目に浮かびました。

素敵な親子のストーリー。
皆さんも胸が熱くなったのではないでしょうか。


同じように頑張られている方へ

かわむー
かわむー

最後に、同じように障がい抱えながらも頑張られている方々に向けて、お母さんからメッセージをいただきました。


お母さん
嘆いたって、泣いたって、改善するかっていわれたら、それじゃ治らないんですよね。

泣いたって治らんわ、じゃあ、泣いたって意味ないなら泣くのはやめて、今ニコさんのために何ができるか、その中でどう楽しむかを考えた方がいいじゃん!って、私はいつしか思うようになりました。


間違いなく、間違いなく大変なんだけれど、
この子を産まなかったら知らない幸せって、絶対にこの子たちは運んできてくれると思います。


絶対味わえなかった大変と同じくらいの幸せは、絶対に与えてくれるんです。



幸せの形は違うかもしれないけど、絶対 “普通に生きていたら気づけなかったこと” を、すごく教えてくれます。


この子じゃなかったら味わえなかった幸せが、必ずあるから。


だから、だからどうか、頑張りましょう。


かわむー
かわむー

最後はお母さんから、途中言葉を詰まらせながらも熱い熱いメッセージをいただきました。大変心に響き、私も涙を堪えるので精一杯でした。

実はお母さんも、最初は泣いてばかりだったと聞きました。でもいつしか、泣いても治らないのなら楽しいことをしよう!と、切り替えて前に進めるようになったのだそうです。

お母さんはとってもパワーがある、本当に本当に素敵な女性です。
別の記事ではお母さんについても紹介していますので、ぜひ合わせてご覧になってください。


素敵すぎるその姿に、私はもう2人の虜になりました!
ニコさん、お母さん、本日は本当にありがとうございました!









以上、本日は、生後間もなく脳室周囲白質軟化症(PVL)と診断された6歳の女の子 「ニコさん」と、その「お母さん」を紹介させていただきました。


お母さんの「療育園」や「福祉」に対する思い、そしてニコさんや皆さんへの熱い「メッセージ」を聞いて、私自身、声をあげ発信する何かお手伝いができればいいな、と感じました。きっと同じように、誰かの心にも届いたのではないでしょうか。
一人でも多くの方のリハビリの励みや元気に繋がると幸いです。






最後まで読んでいただきありがとうございました。


今後ともリハノワ.comをよろしくお願いいたします!


かわむーでした。






※この取材は、本人の同意を得て行なっています。本投稿に使用されている写真の転載は固くお断りいたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。


コメント

  1. […] 本編では、ニコさんの「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について紹介しています。続く後編では、お母さんの「療育園」や「福祉」に対する熱い思いや、同じように頑張られいる方やニコさんへ送る「メッセージ」を紹介しています。また、・ニコさんのお母さんの紹介はこちら。・訪問看護ステーションあすかさんの紹介はこちら。・担当セラピストの小柳翔太郎さん(理学療法士)の紹介はこちら。ぜひ合わせてご覧ください。 […]

  2. […] 今回紹介してくださった「ニコさん親子」を特集した記事はこちら。・前編:「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について・後編: お母さんの熱い想いや皆さんへのメッセージ・オシャレで素敵なお母さん「イツカさん」を特集した記事はこちら。であい工房さんの紹介は、親子の記事・前編とお母さんの記事にもあります。ぜひ合わせてご覧ください。 […]

  3. […] 今回紹介してくださった「ニコさん親子」を特集した記事はこちら。・前編:「病気のお話」や「食事・食育」「リハビリ」について・後編: お母さんの熱い想いや皆さんへのメッセージ・オシャレで素敵なお母さん「イツカさん」を特集した記事はこちら。・studio KANROさんのInstagram・代表・内野さんのTwitterも合わせて要チェック!ぜひ合わせてご覧ください。 […]

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